中学受験、大学受験、塾、予備校、合格への使い方、勉強法。 開成中学、東大、国立大学、医学部。予備校と塾の講師が伝える受験産業の使い方

一橋大学・卒。サピックス、駿台予備学校、医学部専門予備校、などでの講師歴、またプロ家庭教師としての指導歴があります。医学部受験、中学受験、大学受験についていろいろ書いていきます。

ネット上の勉強法、筑駒、開成の生徒の頭の中で、東大と同格なのは?どこの医学部か。予備校、塾の選び方の傾向。

東大への勉強法についてネットでいろいろ書いている人たちがいます。そういう人たちの中には、私立大学卒の人がいます。
自分は私大卒なのに、東大への勉強法について「語って」います。
本人は私大の人が「東大の英語のコツはこれです」とか「数学の勉強法のコツはこうです」みたいに書いていたりします。
そして、こういう本人は私大なのに、東大関連のことを「語っている」人たちというのは、筑駒や開成の生徒が、何を考えているか、どんな風に考えているか、ということはほとんど書かない(書けない)ですね。
では、筑駒、開成の生徒がどんなことを考えているか。筑駒の生徒の場合、早い時期には、予備校や塾に通うにしても、自分の興味を優先しているような部分があります。
もちろん、大学受験で東大に全然届かないとか、レベルの違う学校にしか受からなかったら、かなり格好が悪いなというような意識はあります。
筑駒の生徒の中には、東大にぜんぜん届かないやつは、才能が相当ないやつ、というような感覚はあります。
とはいえ、筑駒の生徒の場合、中学のうちや高校1年あたりまでは、興味のある科目、極めたいことという観点で予備校や塾を選んでいるような部分はあります。
開成の生徒の場合、わりと早めから受験の意識があるような部分があります。
開成の生徒でしかも優秀な層は、高いレベルのことを早めのスピードでやってくれる予備校や塾を好む、という部分があります。そういう予備校や塾に通うという傾向があります。
また、ランキングマニアな人は、国立大学の医学部への実績が弱い学校は、受験から逃げていて、名門ではないというような言い方をします。東大、京大、国立大学の医学部というこの3つを同列にして語りたがります。
しかし、筑駒や開成の子のなかで、東大と国立大学の(医)は同列ではありません。層や方向性が違います。
東大と同格というか、方向性がかぶるのは国立大学の(医)ではありません、慶応の医学部です。
東大の理1が第一志望だけど、医学部も受けてみるかな、ということで受験する先は、慶応の(医)です。
(古い時代だと、東大と東京医科歯科大を両方受けることが出来て、東大が第一志望だけど東京医科歯科大も受けた、という人はいるようです。)
このように、筑駒、開成などの生徒の頭の中で東大の理1、とくにその上位層と同格なのは、慶応の医学部、東京医科歯科大です。(ランキングマニアさんは、(地方)国立大学の医学部も東大と同格、みたいに言いますが。筑駒、開成の生徒の中では「違います」。)

さて、勉強法ということに話を戻すと、タレントではないが東大を出ていることも売りにしてテレビにわりと出ている人たちもいます。
そして、そういう人たちが勉強法についての本を出した。そういう本の書評を書いたり、「@@さんは、英語の勉強法について~と言っています」みたいな引用ブログを書いている人たちもいます。
人が書いた本に「のっかって」ブログを書いている。その勉強法、あなたが考えたものじゃないですよね。
しかも、東大出身を売りにして勉強法の本を書くような「タレント的」な人というのは、後期日程での入学者が多い。後期日程というのは、東大への入り方として王道ではぜんぜんありません。
なぜなら、いまの東大の推薦入試の前にやっていた後期日程は全部で100人しかいません。
前期の枠は約3000人。しかも100人後期日程のころは東大の理3はそれに参加していない。理3は、「後期日程での人を取りたくない」といっているのと同じです。
つまり、前期日程のあの試験で学生を取るのが東大としての本音で、ごく一部だけを後期などでも、とるというわけです。
したがって後期日程というのは言わばイロモノ枠、特殊枠。だから100人しか枠を作らない。
だから勉強法の本の著者である「後期日程」組のタレント的な東大出身者というのは、東大の合格者として王道ではまったくありません。
事実上イロモノ枠。
そういう人が書いた勉強法の本を、東大への合格者の本、として扱うこと自体がそもそも「どうなんでしょう」
人が書いた本にのっかって、勉強法のことを書いている、しかもその原典の著者は東大への合格者としてはイロモノ枠で、王道では全くないのです。

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